水を通してイルカ・サーフィン・WATSUと出会い、その感動を多くの人とシェアすることを目標とし、実現するまでの物語
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仕事を辞めて専門学校に行く、そう決めた一番のポイントは学校のパンフレットで見たWaterPlanetU.S.A代表のデニーリチャードさんという方の存在だった。
そして、こんな言葉が書いてあった。

「自然を自然にさせてあげること、そしてそれは繋がりの心から生まれる。イルカが送ってくれるそんなメッセージを世界中に伝えていきたいと思いませんか?」

僕はこの言葉に感激し、共感を覚え、またとても大きな希望を見いだす事ができた。 

     
フロリダに出発する前日荷物の準備をしながら、あの時に心を動かされ決断し、行動した結果今があるんだと身を持って感じていた。だからこそ、ハワイに行った時とは違う特別で、ある意味自分の進むべき方向を明確にする実習になると思っていた。

ハワイでもイルカと泳いだ事はあったが、その時と違うのは、人とコミュニケーションをはかり、ましてや障害者とその家族と関わることだ。僕は英語力には、まったく自信がなかったし、障害者とちゃんと向き合って交流した事もなかったので、どうやってコミュニケーションをとればいいのか想像もつかなかった。
今まで学んできたイルカの事、心理的な事、英語力、ワッツ、ダイビングなど、どれだけ今回の実習で活かせるのか楽しみと不安でいっぱいだった。


約半日飛行機でフライトしてついた場所は、もうすぐ夕方になるというのに、太陽の日差しですぐに汗だくになった。空港に迎えにきてくれた、デニー家族と挨拶をし、移動で疲れていたものの、やっとここに来たんだと、とてもテンションが上がった。



泳ぐ前に明らかに違うと感じたもの、それは雰囲気だった。先生も以前言っていたように、海の色や景観、気温、水温、あらゆるものがフロリダは暖かく感じた。
そしてこの時思った事はイルカと泳ぐ事だけではなく、周りをすべて含めた環境を提供する事がセラピーで重要な事なんじゃないかと実感した。
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WaterPlanetU.S.Aはアメリカ・フロリダ州パナマシティで障害を持った子供達とその家族に対し、野生のイルカとの交流プログラムを行っている。

パナマシティは、約200頭のバンドウイルカが定住していると推定されており、その中で個体識別できている個体は約40頭、そのうち約20頭~30頭が日常的に人との交流を行なっている。
ボート乗り場から30分以内のポイントであるため、日常に近い形で海に出ることができ、ストレスが非常に少ない。
さらに、海が穏やかで明るく、ミラクルストリップと呼ばれる100マイル(約160km)におよぶ白砂海岸の一部で、白砂が太陽の光を反射し、とても明るく安心感を与える。
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今回の研修先であるWaterPlanetU.S.Aは、この最適な海を利用してドルフィンセラピープログラムを行なっている。

ここでのドルフィンセラピープログラムは1週間で行われ、主な対象は発達障害および肢体不自由である。イルカとの交流だけでなく、マッサージ、アート、ミュージックなどを組み合わせて一つのプログラムを構成している。

プログラムはWaterPlanetU.S.A以外にも様々な分野の専門家の人達で構成されていて、僕達と年の近いインターンの学生もサポートスタッフとして参加していた。

プログラムを受ける人は四人いて、その家族を含めて受け持つ担当が割り振られ、僕は26歳の男性と関わる事になった。
彼は車椅子で、はっきりと原因がわかっていない症候群(シンドローム)で内臓と腎臓が悪く、うまく体の中の悪いものを出すことが出来ないうえ、体も一部しか自分で動かす事は出来ない。
さらに、自分で口を噛み切ったり、ストレスで一日で尿道結石が36個も出来た事もあると先生から聞いた。
ただ彼は、発達障害ではないので、うまく話すことは出来ないが、物事をちゃんと理解している。
 
最初この話を聞いた時、僕はいろんな不安に襲われた。
まず彼は、僕より年上で、物事を理解していると言う事。そしてストレスで体に症状が出る事。
女好きで金が好きな事。                 
 
年下で言葉も理解出来ない日本人の男が、いきなり現れてストレスを与えないだろうか?彼は物事をはっきりと理解していると言う事が、この時の僕にはものすごいプレッシャーとなって現れていた。


翌日プールで、不安を隠しつつ彼に話しかけて見た。カタコトのカタカナ英語で挨拶をすると、彼はすぐに僕の名前を呼んでくれた。
その瞬間、心に張り詰めていたものが一気にストンと落ちた。それでも僕の体はガチガチで、必死に彼の体をサポートしていた。

すると彼は、「今日の天気はどう思う?」と僕に話しかけてきた。

正直驚いた。

彼は慣れないプールに入れられ、知らない人々に囲まれて自分の事でいっぱいいっぱいになっていても可笑しくないのに、まったく立場が逆転しているようだった。彼が先に心を開いて、僕は開かされた、そんな感じだった。

それから彼は僕の名前を忘れる事はなかった。


それから約一週間、彼と共に過ごした。時々彼は、僕の顔をめがけて唾を飛ばしてきた。始めのうちは、僕の事が嫌なのかと少し不安になった。でも自然とその回数は減っていって、最後には無くなった。それが、彼にとってどういう意味があるのか、又は整理現象的なものなのかは、最後までわからなかった。

何より嬉しかった事は、僕がいない時も彼は僕の名前を呼んでくれる事があった事だ。
彼と多くの事は語れなかったけど、それだけで本当に心が満たされて温かくなった。

イルカと泳いだ時、彼は本当に喜んで何回もドルフィンと叫んでいた。その日は一日中テンションが高かった。イルカの力は改めて凄いと思ったし、改めて誰からも愛される生き物なんだと実感した。
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彼は僕にいろいろな事を考えさせ、気づかせてくれた。始めにいだいていた様々な不安はどれもマイナスな感情から生まれ、果てしなく続きループするものだと知った。
そしてそれは、実際にはほとんど意味を持たず、行動を妨げるものだと知った。

コミュニケーションはどちらかが先に心を開かなきゃ、相手も開かない事を知った。そして何より、言葉が話せないという事より、話せないという事を、ネガティブに考える事がよくないと知った。



フロリダで体験し、学んだ事は本当にたくさんあった。
その中でもドルフィンスイムやワッツを通して、人との関わり合いやイルカとの関わり合いの中で共通して大切なものは何かを学んだ。

それは、まず相手を尊重する気持ちや、ある程度の知識を持って相手の立場で物事を考える事、言葉を超えた所に深い繋がりが生まれる事。 
知識を増やす事で今まで見えなかった、ものが見えてくる事を知ったので、もっといろいろな事を学び、考え、そしてよりシンプルに周りと関わっていきたいと思う。

「頭はシンプルなほど行動はパワフルになる」どこかで聞いたこの言葉はいつも心の中に言い聞かせている。

そして、自分の進む方向はちょっとずつ何かに影響されながら、軌道修正しながらも、軸はぶれずにしっかりと進んでいる事を実感している。

「人に感動を与え自分も感動できる仕事をする事」

入学前から今まで、その気持ちはまったく変わっていない。
今の気持ちを大切にして、日々変化していく生活の中で自分の気持ちの変化を大切にしながら、成長していきたい。

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